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 税務弘報 2023年9月号
OPINION 滞納税額がある債権者からの債務免除 ―第二次納税義務における現存利益について―

 経営者が会社に対する債権を企業再生上の理由で債務免除したところ,その経営者に滞納税額がある場合,債務免除を理由に会社に対して第二次納税義務を課すことができるか,が争われた高裁判決。

 同条の「これらの処分により受けた利益が現に存する限度」(現存利益)の有無が争われ、現存利益なしという理由付けで結論を出した。

 「本件各債務免除に『必要かつ合理的な理由』があり,『債務の免除』に当たらないと判示するよりも,現存利益の判断基準を定立し,それに基づいて結論を示す方が,射程範囲を広く捉えることができる,という価値判断を働かせたのではないか。」

 「納税義務の適正な実現が重要であることは言うまでもないが,それを重視するばかりに,私法秩序に支障を来たす(本件でいえば,第二次納税義務が課され,企業再生の意義を没却させること)ことは,「私法秩序との調整」の観点をおろそかにするといわざるを得ない。」

 「現存利益に関し,私的整理全般について妥当しうる判断基準を示した本判決の意義は大きいと考える。そして,本件を前提にすると,滞納税額のある経営者が債務免除をした場合,免除時点での財政状況を踏まえて第二次納税義務が課されるかどうかが決まることになろう。」

10/28

 定番の「百箇条」シリーズはじめ、最近だと「守之節」ほか、今回の「傍流の正論」もですが、大御所のエッセイ的な本は読んでみるようにしてます。

 もちろんレベルが高すぎてついていけない内容の方が多いですし、世代的に価値観が合わない部分も当然あるわけですが。
リアルでお話を伺える間柄でもなく、もし講演等あれど聴講できる資格者でもないところ、2千円くらい払えば本で読ませてもらえるんですから。

 実務書は「ショートカット」なので手間暇かければ自分で辿り着ける内容もありますけど、大御所の知見、雲の上の視座といったものは自力でどうにかなるもんじゃないので。(受験に直接の効能はないと思いますが…)

 

傍流の正論 税歴60年の教え

10/14

 テレビはあまり見ないんですが、たまたま知ったゼイチョーなるドラマの初回を見て、原作マンガも試読の範囲で見て、続きは…あれですけど(ごめんなさい)考えるネタにはさせていただきました。

 地方税だと住民税と固定資産税がメインてことで、国税とは客層が変わるところがありそうですね。事業者なら消費税で同時進行もありそうか…社保も競合しつつ。地方税の時間差(前年基準)も関係したり?
国税と地方税で具体的にどんな情報共有があるのか知りませんが、例えば「あの店は国税(地方税)も滞納しているから急いで差押えに行け!」みたいな展開ってあるのかどうか。少なくともトッカンでは記憶になく。(他債権は意図的に捨象したのかもしれませんが)

 トッカンはマンガもドラマも見たことはなく、むしろ小説の再読を始めました。
最初の本は10年以上前ってことになりますが、たぶん徴収法は極端に変わってないし、人間ドラマがメインなのでさほど違和感もなく。(ガラケーだろうけど)
最初は強権面をことさら強調しておいて、緩和面を主人公の人間的成長とリンクさせて描く。一冊使っての展開にお見事と思ってたので、ゼイチョーが一話でそれをやったのは残念でしたが、今は何話も待ってもらえないでしょうからね。ファストな時代なんですよね?

 よく切れる刀と自制の戒めというのが「精解」の言葉だったと思いますが、自分的になんとなく浮かんだイメージが「右手は断罪の剣、左手は救済の掌」という仏像のような姿ですね。
あくまで国徴の話ですけど、職業倫理に通じなくもない…?

10/9

 個別計算問題集は公約通り?発売直後にアウトレットで確保したんですが、今現在はこれまで積まれてた独学書を供養がてら(捨てるつもりで)読み進めてます。
「集中講義30」とか「ワークアウト24」とかあのへんです。
全く歯が立たなかった頃の苦い記憶しかない本って、今でも前向きに取り組めない呪いがかかってるような気がして、思い切ってお別れすべきかなと。でももったいないからもう一回だけ読んどこうという貧乏性。

 

税理士 1 簿記論 個別計算問題集 2024年度版 [重要論点をすべて押さえ、完璧にマスター!](TAC出版) (税理士受験シリーズ)

10/9

 税務弘報の2022年11〜12月、2号連続特集「税務は伝え方が100割」というのがありました。
なんだか評判がよさげで読んでみたかったのですが、税務雑誌って雑誌のお値段じゃないですよね。(相応の価値があるんだろうとは思ってます)
それがこの度、揃ってアウトレットに出ているのを見つけまして、確保。
内容的にはもちろんオーバースペックなんですけど、それなりに学べてよかったです。
(今話題の、丸善リサーチへの中途半端な提供にはズッコケましたけど。)

 ところで、その特集とは別に中里名誉教授の連載があったのですが、たまたま徴収処分に触れてる回でして。
研究者は徴収処分にあんまり興味ないよね的な見解であり、あら、やっぱりそうなんですかと思った次第。
出版される本は分厚かろうと実務サイドであり、学術書研究書はちょっと記憶にない。(あったとて受験勉強に有益かは別の話ですが)
あとはやはり、私法の理解も重要ということで。(研究ポイントとも)
その辺は受験勉強的には注意すべき脇道や沼なんでしょうけど、そういうところにこそ興味を惹かれる「遠回りグセ」が困ったもんです。